WIPE工法が選ばれる理由

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近年、下水道や雨水、地中電線などの地下埋設工事が増えてきましたが、日本は狭い道路や住宅密集地が多く、またある程度の広さが有るものの地盤がゆるいために近隣家屋に影響が出るなど、工事を行う上で困難な条件が多々あります。

そのような条件を一気に払拭できるのがWIPE工法です。施工機がコンパクト設計のため、道路幅が3.5m程度でも施工可能で、近隣の方々にも威圧感を与えません。さらに、道路の占有する区間も短くて済み、住民のみなさんの出入りにも柔軟に対応できます。




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地下構造物を構築する上で発生する地盤沈下や地下水位の低下による陥没は、開削工事について回る悩みの1つです。これを解決できるのがWIPE工法です。この工法は開削工事を行う前に、掘削側面や掘削底部にセメントミルクを注入・撹拌し土壌を補強・安定化。掘削前にすでに連続した壁構造が地中にできている状態をつくります。

WIPE工法を採用することにより、近隣家屋の影響を最小限にとどめ、開削中に発生しやすい崩落事故を未然に防ぐことができ、作業性が向上します。
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開削作業を行う上で、地下水位より低い場所に地中構造物をつくる場合や、海抜の低い地域、河川や用水路の水の影響を受ける場合、地盤がゆるい砂質だとボイリング現象を発生させ、砂を含んだ水が開削土留めの下をくぐり噴き上げることがあります。すると、地盤沈下や崩落、土留め自体の崩壊を招きかねません。通常の粘性を持つ地盤であれば、その心配は軽減されますが、多くの水を含む粘性の土では緩みが生じやすく、開削した土留めの下から持ち上がるように掘削底面が隆起し、その分、付近の地盤が沈下現象を起こしたり、土壌に発生する歪みにより土留めが崩壊したりする可能性があります。WIPE工法は、このような不安要素のある地盤を掘削する前に補強・保護・止水を行う工法で、ヒービングやボイリングを防止できます。

セメントミルクを低圧で注入し機械撹拌を行うため、高圧注入工法のような地面を持ち上げる心配がなく、家屋や塀に隣接した場所でも工事を可能にします。

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近年、宅地内はもとより郊外であっても、工事現場の騒音は問題になることがあります。WIPE工法では施工機に電気オーガ(電動の掘削装置)を採用することで、一般の重機のように「エンジンを吹かす」ことがありません。打撃や振動掘削とも異なり、小さな撹拌ヘッドを回転掘削させるため、大きな振動も発生しません。

コンパクトなため、周りへの威圧感も少なく、1日あたりの施工距離も5m~10mで住民のみなさんの生活への影響も最小限にとどめることができます。

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一般的な止水壁改良工事は最少の改良幅で600mm~800mmといわれていますが、WIPE工法は400mmの撹拌ヘッドを採用。2本または3本同時に改良を行える小型多軸地盤改良機ならではの直径400mmの改良幅になっています。そのため、道路復旧に必要な面積を軽減し、1本ずつ改良するのに比べて施工スピードがアップ。改良杭がずれる現象を防止でき、電気オーガの採用により撹拌ヘッドの回転を一定に保て、安定した止水壁を構築します。


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工事にあたっては事前に六価クロム溶出などの試験が国や県などによって求められます。飲み水として使われている場合を想定して地下水を保全するのがその理由で、特に六価クロムの溶出濃度は細かな数値が設定されています。

試験には、施工に入る前の室内配合試験(現場の土とセメントを混ぜ強度を確認する試験)、六価クロム溶出試験、一軸圧縮強度試験(施工後の改良コアを採取して強度を確認する試験)の3つがあり、各試験は試験室の協力により自社で管理いたします。
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室内配合試験は以下のような手順を踏みます。
現場の土を採取
室内配合試験で3種類のセメント供試体を製作
1週間後に強度試験を実施
試験結果で現場に適したセメント配合量を仮に決定


六価クロム溶出試験は以下のような手順を踏みます。
仮決定後の供試体で六価クロム溶出を試験
六価クロムで問題がなければセメントの配合量と種類を確定し、工事を実施
問題があればセメントの種類を変えて再度、試験

※複数の地層に分かれている場合は供試体を追加する場合があります。

施工後の試験については、工事中に数回、ランダムにセメントと土の改良体を採取し、強度試験を行います。

弊社では設計をはじめ、それら試験、施工などを自社で管理。効率の高い工事を実現しており、施工現場周辺の住民のみなさんや発注元から高く評価されております。

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